男の子、女の子、どちらが飼いやすいの?

パグ・黒パグを家族の一員として迎えると決められたなら、最初に考える問題ですね。
どちらが飼育しやすいの?
性別による性格の差とか、メリット・デメリットなんてあるの?
すでに性別を決められている方は別として、犬種を決めると同時にいずれの性別にするか決めなくてはなりません。
性別により生体価格が変わる犬種も多くおります。
中~大型犬は庭などの室外で育てることとなり、野良犬が多く歩き回っていた昭和頃ですと飼育している犬がメスならばその野良犬と交配されてしまうことも珍しくなく、一般的には妊娠しないオス犬の方がニーズが高く、したがって生体価格も割高になっていました。
そんなイメージもあり、中~大型犬は現在も比較的牡犬の方が割高になっている気がします。
小型犬は室内飼育されますが、男の子に去勢手術を当たり前のように行うことをしなかった昭和期には室内にマーキングをされてしまい困惑したイメージが強かったためか小型室内犬はメス犬の方が生体価格も割高になっていると思われます。

ペットショップ、ドッグブリーダーのプロが秘密の内緒話をお伝えします。
トリーミングに来て下さった犬種を入れれば数十犬種、毎日を積み重ねると延べ50万頭を越すワンコに囲まれ暮らしてきました。
母の代から自宅で数種類の犬を飼育し、日々数十頭のワンコたちに囲まれ、ドッグブリーダーとなった私達です。
単独犬種のみしか飼育した訳でなく、色々な犬種を生ませ、飼育し、見送った私達だから、話せる言葉があると思っています。
ドッグブリードだけでなく、JKC役員としてドッグショーに携わり、ペットショップを開き、お客様に子犬や犬具、ドッグフードなどを紹介し、県委嘱の動物愛護推進員としてボランティア活動に力を注ぎ、オークションや競り市も勉強させてもらいました。
数多の業界関係者と懇意にして頂いております。
パピーミルや保健所の殺処分場も見せて頂きました。
ペットとして鳥や猫、爬虫類、両生類にも手を伸ばし…
私達だからこそ伝えられる言葉があると信じております。
あくまで私の個人見解ですので言い過ぎなどございましてもご勘弁願います。

男の子

メリット

  1. 将来に渡り、体形が大きく変化することはない。
    (ドッグショーで優勝を考えるなら有利です)
  2. 去勢手術は女の子に比べ割安となる。
  3. 性格の変化が少ない(子犬の頃とたいして変わらないと仰る方もおられます)。
  4. 生体価格が一般的に割安になる。
    (需要と供給の差です。女の子の方が比較的人気が高いです。)

デメリット

  1. 子犬(実子)を望むなら、母犬も合わせて飼育するなど簡単に産ませられない。
  2. 立った姿勢でのオシッコをおこなうので、小水が飛び散りやすい。
  3. マーキングをする。
  4. 成長につれマウンティングをおこなう。

  
女の子

メリット

  1. 赤ちゃんを産む事が出来る(ワンコの世界は子犬の親権は母親のものとなります)。
  2. オシッコは座った姿勢でおこなうし、マーキングもない。

デメリット

  1. 出産によって体形が変わってしまう
    (ドッグショーなどでマイナスポイントとなる)。
  2. 避妊妊手術が男の子に比べ割高になる。
  3. 避妊手術をしない場合、子宮膿腫等重大な疾患が現れる場合がある。
  4. およそ半年に1度生理が起こり、1週間ほど出血するので対処が必要。
  5. 生理中は、ドッグ・ランやドッグ・ショー、公園、お散歩など男の子のいる場所には連れて行けない。
  6. 生体価格が一般的に割高になる。(メリット・デメリットの問題でなく、需要と供給の差です)

  

避妊・去勢後

男女共に性格も中性化すると言われます。
若い時期に去勢手術を行うと、成犬になっても男の子のオシッコは座った姿勢で行い、マーキングやマウンティングもしない子が大多数だと思います。
早期に去勢手術をした犬の牡(オス)は、人間の小さな男の子(幼稚園から小学生低学年)のように、ママにベッタリ張り付いた甘えん坊のやんちゃ息子のような性格のままで可愛らしくてしょうがないという方もおります。
女の子は、摘出してしまうので当然のこと子宮系の病気名は掛かりませんが、少し性格がきつくなったりする子もいると仰る方もおられます。
ホルモンバランスが崩れ、太りやすくなったりしますのでご注意が必要です。
いずれも全てのワンコに該当する訳ではなく、例外も沢山ある事を承知下さい。

私個人的には飼い易さと言いましても、どちらがどうと言うこともないと思っております。
避妊・去勢手術は現在当たり前に行う方も多いですし、躾やルール付け(オシッコは外でするなど)によって解消されます。
好みでお決めになれば良いと考えます。
欧米では、ある程度「しつけ」の入った幼犬の方が高い金額で取引されている国もありますが、日本ではまだその考えは浸透しておりません。
パピー(赤ちゃん)を産ませることを考えていない一般の飼育だけでしたら、犬の健康も考え避妊・去勢手術は当たり前に受ける時代になっていると思います。

避妊・去勢手術を若年期に受けるならば、私は特に性別を問う必要は感じません。
縁があった子、一目惚れをした子を検討すればよいと思っています。

  

我が家のパグ子をご紹介(格安・健康診断・遺伝子検査済)